花蓮【完結】
朱美の後ろに乗って、あたしは哲の方を振り返りもせずその場から去った。
哲がどんな顔してたのか、あたしは知らない。
知る気にもなれない。
どれだけ傷付けたか。
わからない。
だけど。
これで心おきなくあたしはいなくなれるんだ。
「なあー朱美ー」
「あああー?」
運転してる朱美にあたしはでかい声を出して言う。
朱美もでかい声で返す。
「行きたいとこあんだけどっ」
「どこー!」
「海ー」
「……はああああああ?????」
朱美は信じられないというような声を出す。
「あたしのバイク、そこにあんだよー」
「何でそんなとこにあんだよ!!」
「色々なー」
「ったく、わかったよ!」
しばらく走って、見知った海があたしの前に広がった。
……バイクは…。
あった。
哲がどんな顔してたのか、あたしは知らない。
知る気にもなれない。
どれだけ傷付けたか。
わからない。
だけど。
これで心おきなくあたしはいなくなれるんだ。
「なあー朱美ー」
「あああー?」
運転してる朱美にあたしはでかい声を出して言う。
朱美もでかい声で返す。
「行きたいとこあんだけどっ」
「どこー!」
「海ー」
「……はああああああ?????」
朱美は信じられないというような声を出す。
「あたしのバイク、そこにあんだよー」
「何でそんなとこにあんだよ!!」
「色々なー」
「ったく、わかったよ!」
しばらく走って、見知った海があたしの前に広がった。
……バイクは…。
あった。