花蓮【完結】
どうにか卒業することが決まったあたしと佐緒里はファミレスにいる。



「麻美、もう卒業だねえ」


「明日だって。
信じらんねえ」


「明日、パレード楽しみ~」


「花蓮…ついにあがるんだな」


「…麻美」





長いようで、短かった。



中学の時。
どこにぶつけたらいいかわからない苛立ち。




高校に行っても同じだと思ってた。
佐緒里に出会って全てが変わった。






「…佐緒里、あたしと花蓮作ってくれてありがとう」


「いきなりなんだよ」


「あたしさ、花蓮だけが居場所だった」


「…私もだよ」


「あん時、あんたがアタマを無理矢理させなきゃ今のあたしはいないよ」


「…アタマは麻美しかいなかったよ。
私、初めて会った時食われるって思った!」


「は?!」


「まじまじ。
キラキラした金髪に真っ赤な口紅。
いつのヤンキーだよ!って思ったし」


「ぶは」
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