花蓮【完結】
「今日、いつもの倉庫から始めるから…。
終わったら、連絡する」


「…わかった」


「…ん」




哲の透き通るような瞳を見つめて微笑む。

端正な哲の顔があたしに近付く。





確かめるように。
そっと哲が口づけをする。






絡みつく視線。













ああ。


こんなにも愛しく思うだなんて。









「好き」


ぽつりと哲が呟いて。
またちゅっと口づけを落とす。






「帰ったらたくさん話しような」



こつんとあたしの額に自分の額を合わせると、息がかかる距離で哲が目を細めた。
あたしはゆっくりと口角を上げる。





それからあたしは哲と別れて、校門で待っていた佐緒里と合流した。

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