花蓮【完結】
真夜中。
救急でもない、患者を取り扱うわけはなかったが信司の凄い剣幕に何事かと顔を出した医師が。
何の偶然か、麻美のことを見てくれていた医師だった。
息をしてないことを伝えると、医師はすぐに診ようと、麻美を手術室に運びこんだ。
最初は手術室の前にいたのは信司だけだったけど、手術が始まるころには入りきらないぐらいの花蓮の仲間が麻美の無事を祈っていた。
信司の横に菜々美の側から離れた佐緒里がふらふらと近付く。
それを抱え込むようにして信司は肩に腕を回していた。
拓斗は信司に一言
「哲ちゃんに電話してくる」
とだけ伝えると病院の外へ出た。
外には中に入れなくて、いや…追い出された花蓮のメンバーが集まっていた。
拓斗はそれを一瞥しながら、哲に電話をかけた。
長いコール音の後、哲が出た。
「…もしもし~」
「哲ちゃん、今すぐ病院来い!」
「…え?」
「落ち着いて聞けよ。
麻美が…手術室にいる」
「………まさ、か」
「まさかって、お前何か知ってたのかよ!?」
「……後で話す。どこの病院?」
拓斗は病院の説明をすると、電話を切った。
それから携帯の待ち受けを眺めた。
救急でもない、患者を取り扱うわけはなかったが信司の凄い剣幕に何事かと顔を出した医師が。
何の偶然か、麻美のことを見てくれていた医師だった。
息をしてないことを伝えると、医師はすぐに診ようと、麻美を手術室に運びこんだ。
最初は手術室の前にいたのは信司だけだったけど、手術が始まるころには入りきらないぐらいの花蓮の仲間が麻美の無事を祈っていた。
信司の横に菜々美の側から離れた佐緒里がふらふらと近付く。
それを抱え込むようにして信司は肩に腕を回していた。
拓斗は信司に一言
「哲ちゃんに電話してくる」
とだけ伝えると病院の外へ出た。
外には中に入れなくて、いや…追い出された花蓮のメンバーが集まっていた。
拓斗はそれを一瞥しながら、哲に電話をかけた。
長いコール音の後、哲が出た。
「…もしもし~」
「哲ちゃん、今すぐ病院来い!」
「…え?」
「落ち着いて聞けよ。
麻美が…手術室にいる」
「………まさ、か」
「まさかって、お前何か知ってたのかよ!?」
「……後で話す。どこの病院?」
拓斗は病院の説明をすると、電話を切った。
それから携帯の待ち受けを眺めた。