花蓮【完結】
誰もいない自宅の扉を開けて、俺は布団に倒れこんだ。




いくら覚悟してても。
どんなに腹括っても。





こんなにも寂しいものなんだ。





祖父が死んだ時はこんな気持ちにはならなかった。






麻美…、麻美…。








「…会いたいよー…」







麻美への想いが溢れて、思わず漏れたその言葉。

切なさも、寂しさも、虚しさも。





全てを抱き締めて俺は眠りについた。
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