花蓮【完結】
初めてなつきに会った時から、ずっと。




俺、なつきが太ったままでも親友になれたと思うな。



従順にコーヒーを入れて、俺はなつきにマグカップを渡した。
なつきはそれを受け取り、一口すすった。




「落ち着くな」


「ああ、確かに」




温かいコーヒーを飲んで、二人してほっと息をつく。



麻美のことはきっと、忘れるとは出来ない。




いや。
忘れることはしない。



他のだれもが麻美のことを過去にしても。
俺だけは麻美を心に潜めるから。






あんな強烈な女の子、忘れられるか。
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