花蓮【完結】
三人は麻美の遺影の前で手を合わせてから、揃いに揃ってドアに立ってる俺の方を見る。

花蓮上がったとしても元花蓮幹部に一気に見られると緊張するんですけど…。




「哲さ~ん」


「…はい?」


「詳しく説明してください」


「……はい」




全く笑ってない顔でにっこりする三人の前に正座で座る俺。

俺、一応年上だよな?




そんな疑問を投げかける暇もなさそうだから、俺はここの家に勝手に入れるようになった経緯を説明した。




「…麻美、羨ましーな」



話終えた後、朱美ちゃんが放った第一声がこれだ。



俺の頭の上でハテナマークが舞ってるに違いない。
どういうことでしょうか。

俺が尋ねると、三人は顔を見合せてさも当たり前かの様に。




「だって、麻美ちょー愛されてんじゃん」




そう、言ったんだ。
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