花蓮【完結】
「バカやろー、あれは不意討ちだ、不意討ち。
あ、思い出したらむかついてきた。
そーいやー凛ってどーしたの?」


「ああ、凛、引退してから今グラビアやってるらしいよ」


「えええええ!」


「凛がグラビア、なんか…信じられねえな」




ちょっとー。



俺の存在忘れてません?



三人の話を黙って聞いていた俺だったけど、次の琴子ちゃんの言葉には反応せざるを得なかったというか。

なんというか。




だって。




「麻ちゃんのがグラビア似合いそう~」



とかいうもんだからさ。
思わず


「麻美は絶対ダメ!!」


って、声張り上げちゃって。



気付いた時には三人は腹を抱えて大爆笑してて。



俺は頬を掻きながら、またもや苦笑いしていた。



俺だって生肌見てないのにさ、他のヤローに肌見せるとか。
あり得ないだろ。




ひーひー言って笑ってる三人を見て、俺は心が少しずつ満たされていくのを感じた。
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