花蓮【完結】
花蓮メンバー
「……………」
……負けた。
負けた。
完膚なきまでに。
悔しい。
悔しい。
起き上がろうと、腕に力を入れると腕に激痛が走った。
「い、た!」
顔を歪ませていると、ガチャリと誰かがドアを開けた。
「……菜々美?」
そう、声をかけたのは都だ。
「…都」
「……気付いた、よかった」
「……………」
安堵の息を吐きながら私のベッドの横に座った。
それから口を開く。
「邪魔してごめん」
「…いや、私こそ勝手に」
「……あのさ、菜々美」
「何?」
「…あの後」
都が何か言いかけた時、ドタドタと廊下を走る音に掻き消された。
それに続いて、入って来たのは…。