プレイボーイとのラブバトル?②短編
美鈴Side
車に乗ってから気づいた。
誠司、今日は一緒に帰れたんだ─。
「美鈴、携帯ばっか見てるけど
彼氏と喧嘩?」
修哉くんが笑いながら聞いてきた。
「うっ運転に集中してくださいっ!」
修哉くんこと尾崎修也。
颯真くんのお兄さん。
たまたま大学で偶然会い
よくお世話になっている先輩。
修哉くんは外資系の会社で
働いているとてもかしこい人─。
「まっ、恋の相談なら颯真よりは
頼りになるけどね~。」
修哉くんは、私をばかにしたように
口笛を吹きながら言った。
「修哉くんに相談することなんて
勉強以外ありませんよー。」
「えー、そんなこと言っちゃうんだ。
こう見えても俺、もう結婚決まって
いるんだけどね~」
「えええっ!?本当ですかっ!?
おめでとうございますっ♪きゃ~っ
どんな人ですか?」
修哉くんの結婚話なんて嘘みたい。
「ほら、大学で同じサークルだった人。
森川奈々だよ。」
「へぇ~、そうなんですかっ。
おめでとうございますっ♪
式は呼んでくださいよね?」
「う~ん。呼びたいところだけどハワイで
式を挙げる予定だからな~」
修哉くんは幸せそうな顔で話をする。
「そうですか...。颯真くんも行くんですか?」
「まあ...一応呼ばなきゃとは、思ってるけど...
アイツもめんどくせえからな。」
「.....?」
「アイツは萌華ちゃん一筋に
なっちゃったんだよ。」
「ええっ?本当ですか?」
そういえばもう颯真くんとは何ヶ月も
連絡をとっていなかったな─。