プレイボーイとのラブバトル?②短編
誠司Side
「え?こんなちっちぇえの?」
「ぐだぐだ言ってんじゃないわよ。
さっさと金払ってとっとと帰れ。
このガキがっ!」
─バシッ
そう言って俺を叩く女。
「いでっ!ふざけんな。ばばあ。
訴えるぞ!」
「はあ!?勝手にしなさいよ。このクソガキが。
だったらバラしてもいいのよ?
こーんな安くして売ってやってんのに
感謝もしないなんて。だからあんたは
クソガキだっ!」
─バシッ
「いでっ!」
この暴力ばかり振るう女は健也のいとこ。
石川亜里抄。
ちょこちょこちょっかいをかけてくるバカ女。
結婚もしている24歳の女。
出来ちゃった結婚のくせにこのデカイ態度。
ジュエリーショップの店長らしく
安く指輪を買わせてもらったってわけ。
「あんたね、この高いもの安くしたことが
バレたらあたしはクビかもしんねえんだから
とっとと帰れよ。大体あんたみたいな
ガキがくるような店じゃねえのよ!」
女のクセに汚え言葉使い。
「分かったからツバとぶから
怒鳴るな。あと帰る前に1つ。」
「何?早く言え。」
「何て言って渡せばいいと思う?」
・・・
しばらく間があった。
何これ?
「ぶっはー、バカじゃない?元プレイボーイの
あんたがそんなこと困ってるわけ?
そんなの昔のあんたのように
渡せばいいだけじゃないっ!」
亜里抄は腹を抱えて笑っている。
コイツに相談した
俺がバカだったのか?
「...元プレイボーイとか言うな。
確かにそうだけどな、俺は女にプレゼント
なんてあげる主義じゃなかったんだよ。」