プレイボーイとのラブバトル?②短編
あれは数年前のこと─。
高校2年生の冬休み明けの話─。
─「やばいっ!遅刻するーっ!」
8:30。
もう絶対無理ーっ!
バスにも乗り遅れて冬道だから
自転車も使えない私はただ
必死に走ることで精一杯だった。
「ああっ、信号が赤にーっ!」
夢中で私は道路に飛び出した。
─キキーッ
え.....?
やばい...ひかれ......っっ!?
「ちゃんと前見て歩かないと危ないだろっ!」
「ごっごめんなさい...。」
え.....?
起き上がろうとしても起き上がれない。
体が...重い。
ゆっくり目をあけてみた...。
「なっ何ぃ!?」
私の上に乗っかっている男。
顔が整っていて...まぶしい。
よく見たらうちの学校の制服を着ている。
エンブレムを見てみると...
【石川】
げっ、石川ってもしかしてうちの学校で
噂のプレイボーイじゃん。
「あっあの...あっありがとうございます。」
「ううん、いいんだよ?それより
怪我は?」
「だっ大丈夫です。それより...」
「ん...?」
「ちっ遅刻するんで降りてくださいっ!」
健也は口をポカーンと開けたまま
私を見て止まっている。
「なっ何ですか?」