…+*狼×狼@Cafeteria*+…
張り詰めたような表情でフゥ、と息を吐いてから
柄にもなく、
「つまらない話ですいません。」
なんて言うから、
何言ってんだよ? って、茶化してやろーかと思って
でも、彼女なりの覚悟があるんだろう、て気付いたから…
……やーめた。
「………それで?」
静かに先を促すと、
少し安心したように口元だけ微笑んで
「………はい、そんな時に、
そんな時に、
彼に、出会った。」
ドクン、胸の奥が揺さ振られたのを感じた。
「…彼は、年上で高校の先輩でした。
ベタだけど、告白されて
その真っすぐさに、わたしの心が揺れたんです。
それで、付き合い始めて、いつの間にか
わたしの方が、彼に嵌まってた。
彼は優しくて、他の人とは違って
わたしが弱いってこともわかってくれていて、
素直じゃないわたしも可愛いって、言ってくれた。
それを、わたしも信じてた。」