…+*狼×狼@Cafeteria*+…
彼女の完璧に準備されたような台詞を聞いた俺は
あと少しだけ、彼女の話を聞いてみたいと思った。
そんで気付いたんだ。
こいつの、完璧すぎる話は
きっと、こいつの中で今まで話したくて、
誰かに伝えたくて、聞いてほしくて
でも、伝えられることなく溜め込まれた
こいつの気持ちなんだってな。
怖いくらいに準備周到なのは、
こいつの、寂しさのサイズなんだろーなってこと。
だから、最低男の俺でもいいっつーなら
ちゃんと最後まで聞いてやるよ?
「…うん、それで?」
ブランコから立ち上がった俺は、
彼女の目の前にしゃがみ込んで
そのちっせぇー手を両手で握ってやった。
お前の側には、ちゃんと俺がいるんだって。
そんなことも知らねーで、
一人心の中で泣いてんなら
それは大きな間違えだって。
わかってもらわねーと、ダメじゃん?
俺のしてきたこと知ったら
多分こいつは離れていくけど
今くらいは、お前の側にいてやるよ。
だって、こいつ、俺が最低な人間だって
気付いてねーんだもん。
バカだよなー、ほんとに。