お兄さんがお医者さん
パパと救急の待ち合いで待ってた。すごく人が多くって、これはかなり待つことになりそう・・・。私は座れたけど、パパは座るところもなくて、壁際で立って本読んでる。
あぁ、しんどいなぁ・・・。しばらく待ってたら、隣があいて、パパが座った。
パパにもたれ掛かってウトウトしてたら、呼ばれた。パパに支えられて、診察室に入った。
「お待たせしました。まりちゃん、しんどそうだね。ベッドに横になって?」ってお兄ちゃんが言ったから、診察室のベッドに横になった。
「じゃあ、診察するよ。熱も計って(体温計を挟まれ)、服少しまくるよ。ゆっくりスーハーしててな(聴診器を当てられた)・・・吸って・・・吐いて・・・」体温計がなってお兄ちゃんが取った。
「背中も診るからちょっと身体横にするよ・・・はい、吸って・・・吐いて・・・よし、お口開けられるか?あーん・・・よし、いいよ。まりちゃん、熱どんどん上がってるけど、今寒い?暑い?」
「寒い・・・」
「そっか。呼吸音は大丈夫だけど、ちょっと熱高いし、食欲もないんでしょ?点滴しとこう。向こうの処置室のベッドで待っててください。」

看護師さんに案内され、処置室のベッドに横になった。
お兄ちゃんは忙しそうで、点滴の準備ができても、すぐ、来てくれなくて、しばらく待ってた。
「ごめんな。待たせちゃったね。じゃ、点滴するよ。」って腕をつかんで消毒しようとした。
「・・・グスッ・・・」
パパに「まりは相変わらず、注射苦手なんだなぁ。大丈夫だよ。翔君がしてくれるんだから。パパも押さえてようか?」
「ちょっと、我慢してな・・・」
チクってきた。「いたっ!・・・グスッ・・・」
「はい、痛いのは終わり。1時間くらいかけて、落とすから、その後、ちょっとどうするか考えようと思う。とりあえずは寝てて。ごめんな、今日は患者さん多いから、バタバタしてるけど、何かあったら呼んで?」ってお兄ちゃんは行っちゃった。
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