千年の追憶*番外編*
「じゃあ今の・・・!」


「はい。見せてあげました。」


「・・・!!」


悪びれる様子もなく、礼孝様はいつものように涼やかに笑う。


・・・・・・。


こうして、あたしが再会を喜んだ美しい鬼は、自分の愛しい人を見つけに行ってしまった。


幼い頃から、あたしが慕い続けた鬼は、またいなくなった。


でもあたしは、何かが、ふっ切れた気持ちでいっぱいで。


あたしの隣に当たり前の様に座る礼孝様を、いつもと違う眼差しで見つめた。








         


  *・・* 終 *・・*

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