千年の追憶*番外編*
炎が何を言おうとしたのか、私は察した。


その先を聞く勇気が、私にはなかった。


聞いてしまったら、炎を手放さす事になりそうで…。


早時も察したようだ。


「俺を好きになるな」


少し威嚇の空気を帯びた声で、早時は炎に諭すように言った。


「先にそんな事言うなんて、早時ずるいよ。」


炎が泣きそうな顔で抗議した。

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