千年の追憶*番外編*
今回、お節介な陰陽師に拾われたのも、同じ理由で傷を癒していた時だった。


人が近くに居る気配を感じて、慌てて人の姿に変幻した。


そんな所に妖力を使ったせいで、回復が遅れてしまった。


この小さな失敗で不覚にも俺は、この陰陽師-礼孝-の屋敷に運び込まれる羽目になった。


まさかこんな所で、炎に再会するとはな。


炎の顔のアザは、あの時の薄れかけた意識の中にいた俺にも印象的で、よく覚えていたのだ。

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