千年の追憶*番外編*
「あっ早時。
キミには話があるんですよ。
部屋で待っていてくれませんか?」


「話し…?でも俺はもう。」


「出てくのは、簡単です。
私の話が終わってからでも、出来ますよ。」


礼孝様は、早時を足止めしてくれた。


どんな理由でもいい。


早時がここに居てくれる。


それだけで、あたしは嬉しかった。


小さくため息をついて、早時は礼孝様の言葉に従った。


「そうだ、炎。
お昼はまだですか?」


「…!」


礼孝様が帰宅されたってことは、そうでした。


あたしは、台所へ急いだ。

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