千年の追憶*番外編*
容姿なんて言ってるが、そんなことより俺は、鬼だ。


俺が鬼であること。


それだけで、断る理由は十分だと思う。


「礼孝。よく考えろ。
俺は、鬼なんだぞ。
容姿がどうのと言う以前の話じゃないのか?」


「炎にとってそれは、障害にはならないみたいですよ。
早時の鬼の姿も見ているのでしょう?」


「あのな…。
そこはお前が止めなきゃいけない所だろ…。」


何だ、これ?


「俺を祓ってでも、炎を手に入れるくらいの気持ちになれよ…。」


何で俺、こんな台詞言ってんだ?


もしかしてこれは、とんだ茶番なんじゃないのか?


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