年下の不良くん
私は話に夢中で、いつの間にか彼は居なくなっていた
昼ご飯を中庭で食べながら、この間あった話を優美に事細かく話した
「──へぇ、そんな事があったんだ」
「うん」
「顔に傷ねぇ…
まぁ、不良だからね、あの人
ケンカも、よくやってるみたいだよ
学校に何回か知られてるくらいだからね」
スラスラと彼の情報について話す彼女に対し、よくそんなに情報を知っているなと関心する
「そうなんだ」
でも、彼は口数は少ないけど、芯は優しい人だと思う
「それに、女遊びも激しいし」
たった数分で彼の情報を沢山聞いたが、彼とはもう関わる事は決してないだろう
私が、うん、と返すと、話題転換され、彼の話はされなくなった