年下の不良くん
第十七章
──12月24日 10時34分
私は今、駅前のカフェにいた
一昨日、翔くんから今日ここに来るように言われた
いわゆる、デートだ
翔くんは昨日は久々に家に帰ったので、ここが待ち合わせ場所
デートなんて、久しぶりだなぁ
ウキウキと浮かれながら、早く来ないかと待っていると、後ろから名前を呼ばれて振り替える
誰かなんて考えなくとも声でわかる
「わりぃ、待たせたな」
いつも寝癖で跳ねている髪の毛はセットされていて、洋服もお洒落だ
ホント、こうして見るとかっこいいなぁ…
こんな人が自分の彼氏なんて…
としみじみ思っていたら翔くんも同じ様な事を言ったので、二人で笑いあった
「じゃあ、行くか」
「今日はどこに行くの??」
取られた温かい手を、私も握り返す
周囲を見渡すと、クリスマスイブとだけありカップルが多い
「あこのクリスマスツリー見に行こーと思って」
「わぁ、ホントに!?」
ここから二駅進んだ所に、大きいクリスマスツリーがみられる所がある