年下の不良くん
第十八章
──元旦
今日から新しい一年が始まる
朝方に初詣を済ませて、今から翔くんのお家に向かう
──昨日の夜
ちょうど後数時間で、今年度が終わろうとしている
すると翔くんに電話がかかって来た
「ん、何
…はっ??急すぎだろ…」
電話から声が少し聞こえる
女の人…の声??
ドキリとして、余計な事が頭に過ぎる
そんな中、名前を呼ばれた
「りりか」
「な、何??」
平常心、平常心…
「明日、俺ん家で飯食わねぇ??
ババアしつこくって」
「へっ??」
もしかして、電話の相手はお母さん…??
自分の愚かな早とちりに、可笑しくなって私は笑い出す
「ははっ…うん、全然大丈夫
行きたい」
私が急に笑い出したものだから、翔くんは頭に沢山のクエスチョンマークが付いている
あとでその事を話したら、翔くんも笑い出して
──…
こんな感じで、今に至る訳だ
緊張するな…
バクバクと心臓が激しく動き出す
深呼吸などを数回していると、翔くんに笑われたが玄関を目の前に緊張せずに居られない