年下の不良くん
第三章
──次の日
あれから、私達は図書室を後にした
そして、家に着いてケータイを見ると、彼からの確認メールが一件入っていた
「──おっはよ、りりか♪」
後ろから声がして振り返ると、結花(ユカ)がいた
結花とは中学からの友達で、優美とも仲がいい
人懐っこく、話してて自然と笑顔になれる楽しい子だ
「結花、おはよう」
「うん!!」
「今日は、登校早いね」
いつも、ギリギリだから
「へっへー♪
実は今日、早く起きれたの♪」
目覚めもすごく良くって、と上機嫌
「ははっ、良かったね」
今の結花には、“早起きは山門の得”と言うことわざがピッタシだ
下駄箱で靴を履き替えていると
「はよ」
眠たそうな清水くんが、欠伸と混じった挨拶をしてくれた
私は、予想外過ぎて驚いた
「あ、おはようございます」
短い返事をして下駄箱を離れていく彼の背中を、結花が見つめながら
「あれ??
清水翔と知り合いなの??」
「うん、昨日からお友達になったの」
「友達、増えて良かったね」
ニコニコと微笑む彼女につられて、私も微笑んだ