年下の不良くん
「先に入っちゃってごめんね??
ありがとう」
風呂から上がった私は、ソファーに座りパソコンを操作している春樹に声を掛けた
「どう致しまして
じゃあ、俺も入ってくるよ」
そう言って、私の隣を通り過ぎたかと思うと、
「あ、そうだ」
と立ち止まり私の頭を撫でた
「部屋中ピッカピカにしてくれてありがとう」
端正な顔がくしゃりと笑顔に変わり、私は誉められた事に心が暖かくなる
春樹の事は頼れる兄の様だと思っている私は、誉められた事が嬉しくって、自然と頬が緩んだ
少しして彼が上がってきたので、付けていたテレビを消す
「一日中、一人で家にいるのは暇じゃなかった??」
「ううん、全然そんなことなかったよ
近くの大きなスーパーにも行ってきたから、散歩も出来たし」
「それは良かった
暇だったら、好きなとこへ散歩しておいで」
「うん、ありがとう」
私が微笑むと、彼の頬が上がる
「じゃあ、寝ようか
今日はもう仕事も終わらしたから、ゆっくり寝られる」
「ふふっ、そうだね~」
2階に上がり、各々の部屋に行くのかと思いきや、春樹が私の腕を掴んで自分の寝室に引っ張った