年下の不良くん
「いちおう、昨日今日だし、仕事が気になってね」
「昨日は大変失礼いたしました
今は無事に事が進んでいます」
童顔の彼の顔が引き締まると、さっきのギャップがある
昨日の仕事…とっても大変だったんだ…
大人の会話なので、全く内容はわからないのだが、それだけは認識出来た
「そっか、それなら安心したよ
橘くんは、もう戻って良いよ
報告ありがとう」
そう言われると、童顔の橘さんは小さく微笑み一礼して出て行った
「会社に女を持ち込むな」
と、小言を言っているにも関わらず、爽さんは私に紅茶を出してくれている
どうにも、言っている事とやっている事が真逆で、私は気付かれないように小さく笑ってしまった
「彼女を家に閉じ込めておく事はしたくないから」
「お前は昔から減らず口だ」
「…心配してくれてありがとう、爽」
「五月蝿い」
フイッと顔を背けると、自身の業務に戻った
「──りりか、わからない問題とかある??」
机に教科書などを広げて勉強をしていたら、春樹が隣に腰を下ろして聞いてきた