年下の不良くん
「ううん、特にないよ
ありがとう」
教科書をざっと見たら大体は頭に入ってくる
…数学は専門外だが…
「そうだ、この間言っていたけど、ノートはもうコピーしたの??」
「え、ううん、まだだよ」
明日辺りに話を付けてあるので、心配はいらないのだが…
「爽に、放課後取りに行かせる」
思ってもみなかった発言に、私は素っ頓狂な声を上げた
「えぇ!?
いいよ、そんなのっ…!!
それくらい自分で行くよ…!!」
「ううん、行かせる
良いだろう、爽」
パソコンと睨めっこをしていた爽さんが、視線を春樹に向ける
「……俺が嫌だと言っても効かないんだろう??」
「ははっ、まぁね
りりか、そう言うわけだから、甘えてね」
「えっ、でも…!!
そこまで甘えられません…!!」
何もかも私にして貰っているというのにっ…!!
「それに、りりか
俺の家から学校まで、距離があるから一人では危ないって事を配慮してほしいな」
こう言われてしまえば、もう何も言えなくて…
「…わかりました
……けど、私もその時連れて行って貰えますか??」
全部を全部、爽さんに任せるなんて、私のプライドが許さないの