年下の不良くん
「あの、清水くんの家は、この辺りなんですか??」
不思議に思った事を聞いてみた
「ううん、真逆
あっちの方」
と後ろを振り返り、ずいぶん遠くを指した
えっ!?
全然方向は真逆なのに、何故わざわざここまで来ているのだろうか…
私の中でまた、彼の謎が増えた
「どっか行くの??」
「はい、スーパーに」
「…俺も行く
夕飯買わなきゃなんねぇし」
「あの…差し支えなければ、一緒に夕飯どうですか??」
やっぱり、相手が居た方が楽しい
だから、勇気を出して言ってみた
まぁ、断られるのがオチだけどね…
「マジで!?
行く行く!!」
思っといたのと反対の反応が返ってきて、私は目を見開いた
「アンタの料理、マジうめぇからまた食いたかったんだよ!!」
「いや、それは言い過ぎだよ」
ふふっと笑うと、清水くんの表情も少しだけ緩んだ
「よし、材料買いに行こうぜ♪」
いつも仏頂面の彼が、ニコニコしながら歩いている
なんか、笑った顔が可愛い
少しドキドキしたのは、きっといつもの彼と違うからに違いない