年下の不良くん
──ガチャ
「ただいま」
「お邪魔しま~す」
スーパーから帰ると、すぐキッチンへ向かう
今日の夕飯は、彼の食べたい肉じゃがに決まった
「俺も手伝う」
「あ、じゃあ野菜切って下さい」
「おぉ」
静かな部屋に、料理する音が響く
「──あのさ、アンタ今彼氏いる??」
予想外の事を聞かれて驚いた
「いっ、いませんけど…」
「…じゃあさ、俺と付き合って??
仮の彼女になって、付き合うフリしてよ」
「はっ─??」
ちょ、ちょっと待って!!
私に、付き合うフリ…!?
学園のアイドルと!?
「なんか、アンタといて楽だし
女寄って来なくなるかなって思ってさ」
「はぁ…(??)」
なんか、よくわかんないけど、まぁ、こんな私でも役に立つなら構わないか
「…いいですよ」
どの道、付き合うというワードに程遠い私には、こんな時しか彼氏なんて出来ない訳だしね