年下の不良くん
「さみぃな…」
「そうだね」
腕枕は、初めて一緒に寝たときかしてもらったが、それっきりであった
毎日、こうして一緒に横になっているが、何の過ちなど無い
きっと、それは彼なりの配慮があるからに違いない
「……なぁ、りりか」
「ん??何??」
上を向くと、薄暗い世界に目が慣れてきたのか、視線が合わさったのがわかる
その目は、いつにも増して真剣だ
「お父さんとは、あれから会ったの??」
「えっ??
父がどうかした??」
急に、思いも寄らなかった人物の名前が出てきて驚いた
「え、あ、うん
今日、仕事の都合で会ったんだけど、りりかの事心配した風だったから」
あの冷徹で私に見向きもしない父が、心配…??
冗談でしょ…??
空耳かと思うほどの、あまりの衝撃発言に、口があんぐりとなってしまう
その様子を見た春樹が、心配そうに眉をハの字に下げた