年下の不良くん
第三十五章
次の週の月曜から、それを実行することになった
私は朝からせっせと三人分のお弁当を準備
それに素早く気づいた春樹は、何故かと三つのお弁当を見つめる
「友達が、毎日食堂でお昼を買っててね
ほら、お昼って毎日買うとお金かかるでしょ??
だから、私が毎日作ってきてあげるって約束したの」
用意していた言い訳を噛むことなく、さらりと言ってのけた
「ふぅ~ん…なんか、俺以外の人がりりかの手料理を食べるのは、少し嫌だなぁ」
「ふふっ、それ大袈裟すぎだよ~」
ケタケタと笑いながらお弁当を包み、一つは春樹、二つは自分の鞄にといれる
「それくらい独り占めしたいんだよ、俺は」
と、少し拗ねた風だ
そこまで、私の唯一取り柄の料理を、好んでくれてる事は、本当に嬉しい
「ありがと、春樹」
拗ねる彼とは反対に、私の頬が緩んだことは言うまでもない
朝食をとって、いつもみたいに駅まで送ってもらい、緊張するなか、学校へと向かった