年下の不良くん
「橘、お前はやたらと社内の事に詳しいようだな」
さらに深く眉間に皺を寄せた爽さんは、鋭い睨みを橘さんに向ける
「そりゃあ毎日、色々な方から相談を受けてますからね」
「そんな量力があるならば、仕事に向けてほしいものだがな
お前の仕事が、いつも中途なのはそのせいか??」
そう言って、爽さんがふんっと鼻で息をすると、倍返しをくらった橘さんはそそくさと社長室を後にした
「で、では、私はこの位で失礼します…!!」
──パタンッ
「爽、あまり後輩を苛めて貰っては困るんだけど
それに彼は、実に優秀だよ」
「俺からすれば、まだまだだ」
「君は本当に、昔から厳しいよね」
「無駄口を叩くな」
「へいへい
あ、りりか」
ついさっき、無駄口を叩くなと言われたばかりなのに、春樹は速攻で私に話しかけてきて、さらに爽さんは睨みを利かせた
「今、暇??」
「あ、うん
暇だよ??」
「手伝って貰いたい仕事が、あるんだけど…」
と、春樹は私に紙の束を手渡すと、これを日付順にしてほしいと言う