年下の不良くん
第四十一章
「───えー、であるからしてー……」
春休みが終わった
今日から私は高校三年、高校生活ラストの学年に突入した
朝から始業式が開かれて、寒い体育館内に立ちっぱなしで長い話の状況に、誰もが文句を言い出している
「ねぇ、校長、話長くない??」
後ろにいる優美もその一人だ
どの生徒も疲れてきて落ち着きが無くなってきていても、我が校の校長は本当にマイペースを貫き通す
「ホントだね」
私は優美に視線をやりながらも、隣の学年の方で人を探す
目当ての人が見つかると、小さな溜め息を漏らした
その様子を一部始終見ていた優美は、ニコニコと微笑む
「無事、学年上がれてよかったよね、清水くん」
「うん」
二人で眠たそうにしている翔くんを見つめていると、彼の後ろにいた武蔵くんが自分が見られていると勘違いしたらしく、ニコニコと満面の笑みを向けてきた
「何あれ
ホント馬鹿だよ」
「その割りには、優美楽しそうに笑ってるけど??」
後ろの優美をからかうと、ばしりと背中を軽く叩かれる
優美のこの様子を見ていると、二人が付き合うのも、本当に時間の問題である