年下の不良くん
本当に父は、少なからず私の事を気にかけてくれているらしく、ショートケーキを早く食べるように急かす
「早く食べろ」
「え、あ、でも、あの…自分で食べる為に頼んだんでしょう…??」
それでもまだ食べずにいた私に対し、父は痺れを切らした為に、いっきに口数が増える
「何故、食おうとしない
無理なダイエットでもしているつもりか??
それならば直ぐに止めるべきだ」
「あ、いや…そんなつもりは…」
「ならば今すぐ食べろ」
「はい…」
初めて見た父のこの様子に、私の頭は着いていけず、どういった対応をすれば良いのかわからない
とりあえず、父が言ったようにショートケーキを一口食べると、父は満足したのか持ってきていた経済新聞を、コーヒー片手に読み始める
特に話すわけでもなく、私がショートケーキを食べ終えると、父はケータイから誰かを呼び出した
「おい、お前」
「はい、何ですか??」
先程の父の行動から、少し私が父に対する感情が良い方へと傾き、そのせいか、私の口調も少し緩いものへと変化する