年下の不良くん

結花は結局、春樹の家で夕飯を食べて、爽さんの運転する車で帰っていった


「彼女はなんと言うか、賑やかな子だね」


お風呂から上がってきた春樹は、パソコンを手にしながらリビングでくつろいでいる


「ふふっ、昔からあんな感じなの」


「とても場の空気を動かすのが上手いね」


「落ち込んでる時は、すっごい励まされるの
何度も助けてもらったよ」



母親が亡くなったときも、翔くんと別れたときも


いつも、結花は励まして笑わせてくれた


それは、優美も同じ


「爽があんなにも感情的になったのを、久しぶりに見たよ」


「私もだよ
怒ってる爽さんを初めてみた」


「あれだけ文句言ってた爽だけど、結花ちゃんの事を気に入ったと思うな
アイツは、本当に嫌いな人には話もしないから」


「そっか
きっと、結花が聞いたら喜ぶよ」


軽く明日の朝食の下ごしらえをしてから、春樹と一緒に上に上がり、いつものように二人で眠った


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