年下の不良くん
「子供がホントに嫌いな親なんていねぇから安心しろ」
そう言って優しい手で私の頭を、優しく撫でてくれる翔くんに私が飛び込んむと、小さく唸ってからぎゅっと抱きしめてくれた
「落ち着いてから、今度、親父さんに礼ちゃんと言いに行こうぜ
俺も言いてぇしな」
「…うん、ありがと」
どっちが年上なのかわからないくらい翔くんはしっかりしていて、逆に私がしっかりしないとと思ってしまう
「…戻ってきてくれてありがと、りりか」
耳元で囁くような低い声色に、私の背中がぞくりとして、だけど嬉しくなってまた泣きそうになりながら、目一杯の力で私は抱きしめなおした
「私こそ、戻ってきてくれてありがとう
翔くんが大好きだよ」
こうやって面と向かって想い言うことに、かなりの抵抗がありあまり言えないのだが、今日は言いたい
きっとそれは、何ヶ月も蓄積されていた想いを、やっと開放出来たからに違いない
もう絶対に、彼から、翔くんから離れたくないと思った