年下の不良くん
家に帰ってソッコー風呂に入り、日課になっている俺の髪の毛をりりかに乾かしてもらう
りりかにこうして頭を触られるのは気持ちいいし落ち着く
たまに調子に乗った女が、不意に触ってくるのだがあれは本当に気持ち悪い
結局、俺はりりかしか女は無理なのだ
「なぁ、りりか」
「なぁに??」
ドライヤーの音であまりよく聞こえないようで、俺の口元まで耳を傾けてくるりりかがあまりにも可愛くて、無意識の内に耳にキスをしていた
「…っ!!!!、もー翔くんの馬鹿っ…!!
びっくりするでしょ!!」
ドライヤーを床に置いてぽかぽかと俺の胸を、顔を真っ赤にしながら叩いて怒る
何度もキスなんてしてんのに、未だにこんなに照れるりりかに、いつも心をくすぐられるのは俺の方
「や、だって耳がこっちに来たからつい」
「それは翔くんが何か話そうとしたからっ…!!」
「ははっ、ごめん悪かったって」
怒らせてしまったので許したもらおうと、ぎゅっと華奢な身体を抱き寄せて、もう一度正確に聞こえるように耳元でごめんと呟いた
「……それずるい…」
ぼそりと呟いたりりかは、俺の肩に顔を押し付けて、照れている顔を一切見せないようにする
俺的にはその顔を見せて欲しいのだが、この状態から俺の密かな願望は叶うことはないだろう