年下の不良くん
第五十八章
────……………
【講義が終わったら連絡して】
みんなで夕飯を食べた翌日、私と翔くんは共に朝から講義が有ったので、同じ時間に家を出て大学に行った
昼前に終わりケータイを見ると、翔くんからの一通の連絡が入っていて、私はすぐに通話ボタンを押す
「もしもし、翔くん??」
割りとすぐに電話は繋がったのだが、翔くんの居る電話の向こう側はどこか騒がしい
『講義は終わった??』
「うん、終わったよ」
『じゃあ、前住んでたとこの最寄駅に来て
待ってるから』
それだけ告げると通話がすぐに切れた
不思議に思いながらも、私は素直に前に住んでいた場所の最寄駅に向かった
改札を出てすぐにわかる所で、翔くんはケータイを片手に壁にもたれ掛かって待ってくれていた
「ごめん、お待たせ」
「ん、お疲れ
急に呼び出してごめん」
「ううん、大丈夫だけど…どうかしたの??」
翔くんからこんな連絡がくるのは珍しく、私は何かあったのかと不安になる