年下の不良くん

「…ぷっ、ぶぁははっ!!
お前、嘘下手くそだろ!!」

「へっ??」

何がなんだかわからない私を置いて、清水くんは、腹痛ぇ～、と大爆笑

ようやくそれがおさまったかと思うと、清水くんは

「…全部、知ってんだよ
お前、言われたんだろ、女子に
…ごめん」

…違う…

「……違うよ…
あの子達は悪くない…
言われたけど、決めたのは私なの…」

「………」

「怖くなったの…
あの怒った清水くんを見て、私の知らない人みたいで…
ただ私を、庇ってくれただけなのに…
…ごめんなさい…」

溢れ出す涙を、私は必死に拭う

頭痛いとか、もう今は感じられないくらい、清水くんにはホントの事を話したい

「……アホか」

そう言って、ぎゅっと抱きしめられた

「ちょっ、清水くん!?」

「当たり前だろっ
…惚れてる女貶されて、黙ってる奴いるかっ
俺だって…お前の事まだまだ知んねぇし、お前が驚くのも当たりだっ
…これからだろーが、いろいろ知っていくのはよ」