年下の不良くん
第十一章
放課後になり、私は今日バイトがある優美とは校門で別れた
「んで、何でお前がいんだよ」
「いいじゃん別に~
一人で帰るとか寂しいじゃん」
口を尖らせる武蔵くんを、怪訝そうな目で清水くんが見つめる
付き合ってから清水くんは、私がバイトでも一緒に帰ってくれている
そして近頃では、そのまま私の家で一緒に夕飯して泊まったりしていて、前より彼といる事がかなり増えた
「…つかさ、優美にあんだけアピってんのに、何でアイツあんなに靡かない訳??」
さっきのハイテンションからいっきにテンションが下がる、武蔵くん
武蔵くんの言葉に、清水くんは、またか、と呆れ顔
「ど、どうかしたの??」
「俺さ、真剣に優美が好きなの
なのに全く相手にされてないの…!!
もう、マジ挫けそう…!!
りりかちゃん、どうしたらいい!?」
「えっ、えぇ!?」
急にそんな事を言われても、いい返事が見つからない