年下の不良くん
「てか、アンタ名前は??
俺、清水翔」
「堀野高二年の岡本りりかです」
「親は??
朝から居ねぇみたいだけど」
「──私、親とは一緒に住んでないんです」
元々私は母と二人暮らしで、父が誰なのか知らずに育った
でも、私が14歳の時、母が持病で他界し、母の遺言で初めて父の元へ
父はどこぞの偉い社長様で、結婚して家庭を持っていた父にしたら、私は只の邪魔者だった
そのため、“この家と金はくれてやる”と言われた後、静かに一人暮らしを始めた
あんな事を言われたが、父には感謝してる
住む場所や、学費、生活費などは、ちゃんとくれていて、もはや恨む理由なんかない
今の暮らしに、私はこれ以上の事なんか求めてない
母がいないのは悲く寂しいけれど、支えてくれる友達もいるから、何の不服もない