年下の不良くん
「じゃあ、また明日ね」
私はいつもの交差点で、そう言って別れようとする
「あ、ちょっ、岡本!!
送るよ!!」
「いや、でも、すぐだからいいよ」
優美を一人にして帰らすのは、なんとも忍びない
「りりか、甘えなよ
私は大丈夫だから」
「………じゃあ、甘えようかな??」
そう言って私は別れの挨拶をしてから、優美と別れた
「ごめんね、わざわざ送ってもらっちゃって」
「そんなのいいって
近所だし、チャリ飛ばせば直ぐだから」
「ありがとう」
そう微笑む私に、田口くんも微笑みかえす
いつも、田口くんといると私は和む
優美のお兄ちゃんというだけあり、似ている要素はたくさんある
だから、優美と話してるみたいに気兼ねなく会話できるのだ
「部活、相変わらず忙しそうだね
身体、大丈夫??」
入学当初は身体がそれに着いていけず、田口くんは体調を崩した事があった
私はその事があり心配であった