年下の不良くん
「──お疲れ様でした
先に失礼します」
20時過ぎ、バイトが終わり彼に連絡をいれた
彼が来る間、近くのコンビニで温かい飲み物を2つ買った
わ、温かい
まだかな、とキョロキョロしながら待っていると、前から自転車で迎えに来てくれた
「悪い、待った??」
「ううん、大丈夫
自転車、取りに戻ったの??」
「うん、こんなさみぃし歩きはキツいだろ
自転車での方が速いしな」
ニヒッとそう笑う、彼
「ありがとう」
彼につられ微笑んだ
「後ろ乗れよ」
自転車の荷台を叩いて、そこに乗るように合図する
座ろうとしたとき、後ろから名前を呼ばれて振り返った
「りりかー!!」
「岡本ー!!」
「優美に田口くん…??」
見慣れた双子がこちらへと駆け寄ってくる
「お、清水くんもいるじゃん」
優美が清水くんに、よっ、と言うと、彼は小さな会釈をした
「二人ともどうしたの??」
「いや、そこの薬局までお使い頼まれてよ」
「ホント、こんな時間なのにやんなっちゃう」
ぷくっと膨れっ面な優美を見て、私は笑ってしまう