年下の不良くん

「──お疲れ様でした
先に失礼します」

20時過ぎ、バイトが終わり彼に連絡をいれた

彼が来る間、近くのコンビニで温かい飲み物を2つ買った

わ、温かい

まだかな、とキョロキョロしながら待っていると、前から自転車で迎えに来てくれた

「悪い、待った??」

「ううん、大丈夫
自転車、取りに戻ったの??」

「うん、こんなさみぃし歩きはキツいだろ
自転車での方が速いしな」

ニヒッとそう笑う、彼

「ありがとう」

彼につられ微笑んだ

「後ろ乗れよ」

自転車の荷台を叩いて、そこに乗るように合図する

座ろうとしたとき、後ろから名前を呼ばれて振り返った

「りりかー!!」

「岡本ー!!」

「優美に田口くん…??」

見慣れた双子がこちらへと駆け寄ってくる

「お、清水くんもいるじゃん」

優美が清水くんに、よっ、と言うと、彼は小さな会釈をした

「二人ともどうしたの??」

「いや、そこの薬局までお使い頼まれてよ」

「ホント、こんな時間なのにやんなっちゃう」

ぷくっと膨れっ面な優美を見て、私は笑ってしまう
< 82 / 408 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop