年下の不良くん
「さっ♪
一見落着したし、お昼作るね」
と言っても、お昼の時間はとおの1時間前に過ぎているのだけど…
「おっ、待ってました♪
何作れんの??」
「んーとね…シチューかカレーライスか、あ、あと和食系、かな??」
「杏、シチュー♪」
「俺、和食」
「あたしもシチュー♪」
これはどうやら多数決でするべきだろう…
「うん、じゃあ、シチューだね
和食は今日の夕飯でもいい??」
「……うん」
あ、少し拗ねたっぽい
口が尖ってるもん
「杏、手伝う~!!
今、花嫁修行中なのぉ」
「そうなんだ
じゃあ、一緒にさっさと作っちゃおう」
こうして、二人でシチューを作り出した
「杏さぁ、思ったんだけど、翔ってりーかの前ではあんな感じに笑うんだねぇ」
「“あんな感じ”って??」
「フワって、優しい感じぃ
杏、翔とは中学から一緒だけど、あんな笑顔向けられた事ないのぉ
いっつも眉間に皺寄せてる顔か、真顔か、ってどっちか」
最近はそんな事ないんだけどねぇ、と一言付け加える、杏