年下の不良くん
第十五章
「ホント、人騒がせな奴」
夕飯の味噌汁をすすりながら、彼が呆れた様に言った
「でも、誤解だったみたいで良かったよね」
「アイツは昔から勘違いで生きてきたみたいなもんだからな」
「ふふっ、それは言いすぎでしょ」
「中学から一緒だけど、元彼の別れ方のほとんどが勘違いで終わってた」
「それはやばいね」
ニコニコと微笑みながら夕飯を食べる
「つか、案外仲良いんだな、りりか達」
「うん、まぁね
遊びに行ったり、ここでお泊まり会したりしてるから」
「…俺、そんなの知らねぇよ…??」
子犬の様な眼差しでこっちを見つめてきた
最近、彼が見いだした必殺技みたいなものだ
「うっ、あ、ごめんね??」
なんともこれに弱い、私
そんなところに漬け込んで、翔くんもこれをして楽しんでいるのだろうけど…
「…別に
なんか、俺がはみられてるみたい…」
「いや、そんじゃないんだけどっ
…って、完璧私で遊んでるでしょ??
さっきから顔が笑ってるから」
「あ、バレた??」
ニシシと幼稚園児みたいに意地悪く笑う