鬼龍‐金色の覇者‐
「――…でさぁ。」
「マジ!?ありえねぇ!」
不意に聞こえた女の声に姫蝶は視線を下げた。
声が聞こえた方をみると、随分と化粧が濃く露出の激しい三人の女。
姫蝶と同じ制服を着ているところを見るとここの生徒らしい。
姫蝶は微かに顔をしかめてから携帯を開けた。
「ブスだね、その女。」
「でしょ!?――…ねぇ、ちょっと、誰アレ?」
内心舌打ちをしながら、そのまま通り過ぎてくれることを願う。