幸せになりたい
数時間二人は眠っていた。

というより、私は気を失っていたと言った方が正しいような感じだった。


「琴音・・・おはよ。」

私の耳元でやさしい声がする。

ちょっと恥ずかしかった。

『おっおはよう・・・』

「琴音かわいい。どうしたの?そんなに恥ずかしがって・・・」

『もう・・・』

「琴音・・・俺。お前が欲しくなった。
 成り行きとかそんなんじゃなくて・・・俺のほんとの女になれよ。
 琴音・・・愛している」

『健太郎・・・私も』

「かわいいな・・・やっぱ最高だよ、お前。
 今日の仕事行きたくないな」

『何ってんの・・・部長様が行かなくてどうすんのよ』

「そうだけど…
 仕事より大事なもん見つけた気がするから」

『えっ?』

「俺もこんな短期間でこんなこと思うなんてどうかしてるかも・・・
 でも、今の俺の気持ちだから・・・」

『健太郎・・・』

「もう、離さないよ。琴音
 俺だけのもんだから・・・」

『うん。』

私はこのぬくもりを感じながら、出社の準備をしなくてはと起き上った。

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