幸せになりたい
「お帰り・・・琴音さん。
 今日は何にしますか?」

『今日は、ウイスキーロックで・・・
 あぁー。やっぱソーダ割りにして。

 初めからロックだと少ししか飲めなくなるから。』

「了解。ゆっくりやってってよ。」

そういうと、マスターはボトルから琥珀色の液体を注ぐとソーダで割った。

「どうぞごゆっくり・・・」

私の目の前に置くと静かに下がって行った。

このマスターの雰囲気も好きでこの店に来るのも事実だ。


私は、そのやり取りを数回繰り返した。


時間はすでに11時を回っている。


いくら明日は休みでも、いい加減帰らなければ・・・


私は思い腰を上げようとした・・・


その時、私の目の前に大きな壁が現れた。
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