Buring&Love
どうしてだろう。
この孤独痛みを私は知っている。
読み進めるうちに次第に感情移入してしまう。
主人公の相手を思うけれど相手のことを考えすぎて自分の気持ちを犠牲にしてしまう気持ちが。
その気持ち、想いが分かるの。
痛いほど分かる。
言いたいことは山ほどあるのに、
全然言葉にならなくて。
すれ違ってばかりいる気持ち。
悲しくなって、コーヒーを淹れる為に一度席を立つ。
コーヒーメーカーにフィルタをセットさせてお湯を注いでいると、芳しい香りが広がり少し安心する。
「・・・彗は、今どうしてるかな。」
小窓から空を仰げば黄昏時のあの空。
寂しい、溢れる思いを知った瞬間に
堰を切ったように涙が零れる。