Buring&Love
君の隣
カツカツと心地よいヒールの音を響かせ、
まだ朝早い社内を歩く。
(もう、何よ!なんでこんな朝から出勤しなきゃならないのよ!)
***
まだ、ベッドで薄明かりの時間帯。
あたしの携帯に一本の電話。
♪♪♪~
(こ、これは・・・。)
水戸〇門のオープニングが勢いよく流れ出す。
仕方なく携帯を手に取り通話ボタンを押す。
「・・・。はい。」
『おはよう、優姫【ゆうき】。
ねぇ、今すぐ会社きて?』
何を言い出すんだ。
「あの、社長。
今はまだ朝の4時半ですよね?
今すぐとおっしゃられましても・・・。」